Bejoは、野菜種子を世界中で生産する種苗会社です。ひょっとすると、当グループの最も重要な従業員はミツバチかもしれません。当グループは自らミツバチを保護・育成し、世界中でミツバチの品種改良と研究に取り組んでいます。Bejoは、野菜の品種改良はもちろん、ミツバチ達も健全に暮らせるよう、精力的に活動しています。

ミツバチは、栽培種を含むさまざまな植物の受粉に重要な役割を果たしています。植物が果実を実らせ、また、種子を育むためには、そもそも雄しべで作られる花粉が雌しべに到達する必要があります。レッドビートやホウレンソウなど一部の植物は自然の風によって受粉が行われます。また、植物によっては、レタスのように、昆虫や風の助けを借りることなく、自ら受粉するものもあります。しかしながら、我々人類の食料供給に重要な役割を果たす栽培植物の多くは、昆虫、特にミツバチの助けを借りなければ受粉できません。

 

ミツバチ:授粉のチャンピオン

マルハナバチや野生のヒメハナバチ、ツツハナバチなど、自然界には受粉を担う数多くの昆虫が存在します。しかし、ミツバチの受粉能力は極めて高く、まさにチャンピオンです。ミツバチが大変受粉能力に優れており、また、非常に多くの個体を一度に使用できることから、ミツバチによる受粉は、他の訪花昆虫等と比べても非常に効果的です。ビー・キーパー(養蜂家)が露地採種圃場に設置する1個の巣箱の中には2万匹から4万匹のミツバチが共同生活する蜂群(コロニー)が入っています。当然のことながら、果樹生産者、果菜類や露地作物の生産者の多くの方々は、プロフェッショナルなビー・キーパーと連携してお仕事をされています。

Bejoでは、我々のビジネスの中核は種子の生産であるが故に、ミツバチの重要性を特に理解しています。採種活動において、適切に受粉しなければ、十分な種子を得ることができないからです。当グループは、温室や畑露地を問わず世界各地の様々な圃場で種子を生産していますので、何万匹ものミツバチのコロニーと一緒に仕事をしています。「Bejoは社内にビー・キーパー(養蜂担当者)を置き、ミツバチの生態、訪花行動等に関する研究を積極的に行っています。そうすることで養蜂についてさらに経験を積むことができ、ミツバチそのものや栽培作物の受粉における役割ついて理解を一層深めることができるのです。」と、Bejoの採種研究国際統括コーディネーターである Youri Draaijer は述べています。「我々独自の研究により、ミツバチのコロニーや様々なタイプの特異的な特性、つまり、採餌行動(花蜜採集)に対する意欲や集団行動を好むのか単独行動を好むのか等々をさらに明らかにしていきたいと考えています。しかし、我々の研究において最も重要なのはミツバチの健全性はどのようにすれば保つことができるのか、ということです。」

 

ミツバチの健全性を高めるための研究開発と選抜

 -どうすればミツバチの健全性を保てるのか-

世界的に見て、特にこの分野では専門的な知識を深め、研究開発を早急に進める必要があります。これは、健康なミツバチこそが最も優れたポリネーター(受粉者)であることはもちろんですが、最近の100年でミツバチの突然死等によりミツバチの個体数が減ってきていることも理由です。ミツバチの個体数の減少については、いくつかの原因が考えられます。西洋ミツバチにとって最も大きな問題の1つにミツバチヘギイタダニ(バロアダニ)と呼ばれる寄生性のダニがあります。このダニは巣箱全体に寄生し、ミツバチを衰弱させたり死亡させたりします。また、ミツバチは過度に働くとコロニーの中で消耗死することがあり、この現象は特に冬に多く見られることから冬期損失と呼ばれています。そして殺虫殺菌剤等農薬の乱用もミツバチの個体数減少の原因の一つとして議論が進められています。

 

ミツバチの餌と選抜

当グループは、強く健全なミツバチのコロニーを育むためにはどのような餌をどのような方法で与えるべきなのか、優れた養蜂手法をとはどのようなものなのか、熱心に研究を進めています。当グループはまた、健全なコロニーを形成するために望ましい特性を持つミツバチの選抜方法の研究においても一定の成果を上げています。当グループの事業活動の中心は、より優れた品種を生み出すために栽培作物を選抜し育成する(品種改良)ことです。我々は、ミツバチについても、同じような活動をしてまいります。当グループは、ミツバチのコロニーを選抜・育成し、種子生産において優れたパフォーマンスを発揮し、強く、健全に次世代に命を繋ぐことのできるミツバチの系統を開発しているのです。

 

 

ハチが栽培作物の受粉において非常に重要な役割を果たしている、ということは、園芸作物の生産のみならず食料の生産が自然や地球全体の環境に強く依存していることを思い出させてくれます。このことは、家族経営企業体として、当グループがビジョンとして掲げている『持続可能性の追求』とも一致しています。

John-Pieter Schipper, CEO of Bejo

グローバルな養蜂産業において独自のポジションを確立

当グループのミツバチに関する研究の多くは、オランダのBejo養蜂場と連携しながら、ベジョー・フランスで集中的に実施されています。さらに、当グループが種子生産を行っている他の国々においても、同様のプログラムが進められています。

ベジョー・ニュージーランドは、大手採種専門会社でありBejoの重要なパートナーであるMidlandsと密に連携しています。Midlandsは採種活動だけのために、約3,500個もの巣箱を稼働させています。我々はオーストラリアで独自の養蜂場の開設準備を進めています。現在オーストラリアではミツバチが大変入手しにくくなっています。なぜなら、オーストラリアとニュージーランドでは、マヌカ・ハニーやレザーウッド・ハニーといった特定の植物や樹木から得られる一部の精製された蜂蜜が市場で高値で取引されており、ミツバチのコロニーは大変珍重されているからです。当グループはまた、米国においても独自に養蜂場の立ち上げを具体的に計画しており、そこでは同時に研究プログラムも立ち上げる予定です。なお米国では現在、外部の専門養蜂場と連携する形でのみ活動しています。

世界的に事業を展開するBejoは、グローバルな養蜂産業のコミュニティーの中で独自のポジションを確立しています。これにより当グループは、文字どおりの「採種のための交配」のみならず、より幅広い意味でのCross-polination: 異業種間や産官学の垣根を越えた、付加価値の高いコラボレーションを様々なパートナーと進めることができるのです。当グループは、世界各地で得られた知見やノウハウを共有し、また議論を深めながら、異業種の企業や大学、研究機関などと連携しています。当グループ内のミツバチ研究は、国際的に組織されたミツバチ・研究グループが中心となって進めており、当グループの元取締役であるGer Beemsterboerが推進役としてリードしています。

 

種苗会社の採種(種子生産)にミツバチの受粉は不可欠

-ミツバチにこれからも我々の採種活動を助けてもらうために

Bejoにとって、ミツバチの保護・育成活動への投資は、これからも我々の事業発展させ続けるために必要なものです。当グループの最高経営責任者(CEO)であるJohn-Pieter Schipperは、次のように述べています。「当グループは、我々がこれまで採種圃場で普通に行ってきたような受粉作業をこれからも続けてゆくために、健全なミツバチのコロニーが必要なのです。」しかし、Bejoがハチへの投資を行うのは、社会的な責任感によるものだけではないのです。彼は、「ハチが栽培作物の受粉において非常に重要な役割を果たしている、ということは、園芸作物の生産のみならず食料の生産が自然や地球全体の環境に強く依存していることを思い出させてくれます。このことは、家族経営企業体として、当グループがビジョンとして掲げている『持続可能性の追求』とも一致しています。」とも話しています。

当グループは、地球環境を健全に保ち続け、限られた自然資源をサスティナブルな形で無駄なく活用することに重きを置いています。このような明確なビジョンのもと、当グループは自然受粉をベストな状態で行うための最良の方法を探求し続けるとともに、ミツバチの生育環境を改善するために日夜努力を続けています。

 

Exproring nature never stops:自然の探求に終わりはありません。