昨年の夏、Bejo Warmenhuizen の有機栽培温室の背後にある 3240m2 の小さな区画では、帯状に見事な花を咲かせる作物が見られました。この素晴らしいパイロット試験では、様々な作型やバンカー植物が、種子作物の害虫とその天敵の動態に及ぼす可能性を調査していました。
この試験では、圃場端に帯状に花を栽培し、タマネギ、セロリ、フェンネルを交互に並べて植え、さらに圃場の外側に3メートル幅の帯状畑を、内側に6メートル幅の帯状畑を配置しました。そして、各圃場の間には、3メートル幅のミックスフラワー栽植帯で区切られました。
種子を損なう害虫
特に、種子の生産に大きな影響を及ぼす害虫は、カスミカメムシ科のOrthopsとLygusの2属です。我々Bejoにとって残念なことに、これら害虫の大好物は種子の胚です。これら害虫は特殊な口で若い種子に穴を開け、最も栄養価の高い内容物を吸い出すため、種子は胚を失い駄目になってしまいます。さらに、植物組織に穴を開けることで、有害なウイルスや病気を媒介することもあります。さらに、Orthops と Lygus は特にセリ科の作物 (ニンジン、セロリ、フェンネルなどの Apiacea) を好みますが、どの作物にも被害を及ぼします。
天敵
花の栽植帯は、花粉や蜜などが餌として利用できるため、これらの害虫の天敵のための一種の備蓄エリアまたは防波堤として機能します。これらの害虫の天敵は、クモ、オオメナガカメムシ、マキバサシガメ、クサカゲロウ、ザトウムシなど、一般的な捕食者がほとんどです。あまり多くはいませんが、寄生蜂のような特殊な捕食者も存在します。同時に、花の栽植帯のミックスフラワーにいくつかのセリ科芳香性草本が含まれていて、それ自体が害虫をおびき寄せ、主要な作物から遠ざけます。
害虫圧力の緩和
さらに、通常、種子作物は生鮮市場向けに栽培された作物より少し遅れて終了します。生鮮市場向けの収穫の際に多くの害虫が畑から周囲に逃げますが、種子生産のために栽培された作物はまだ圃場に残っています。このため急激に昆虫が種子作物圃場に流入し強い害虫の圧力を生み出しますが、花の栽植帯に捕獲することで緩和させたいと考えています。
害虫は、フェンネルではOrthopsが最も多く、花やセロリの帯状畑でも繁殖しているようですが、その程度は低いことがわかりました。タマネギでは、最も一般的な害虫はアザミウマのようです。彼らの捕食者に関しては、まだ明確なパターンは見られず、何が起こっているのかをさらに明確にするために、より多くの調査が必要になるでしょう。したがって、Bejoでは今後も、これらの花の栽植帯を利用した試験を続けて行きます。
この試験に参加した、Bejoでのグローバル種子生産研究インターンのTobias Schrammに感謝を込めて。