Natuna: 世界中で信頼されている品種
ニンジン品種Natunaは、収量が高く高品質で揃いが良いため、世界中の生産者にとって信頼できる選択肢であるとBejoのクロップ・マネージャー達は考えています。Natunaは、最も価値のある品種と評価され、世界中で歓迎されたことにより需要が急速に伸びていますが、それには内的要因と外的要因の両方が大きな役割を果たしています。このポジティブなトレンドの要因について、専門家達に伺いました。
西ヨーロッパ地域:Natunaは暖かく乾燥した条件下でよく育つ
気候変動による気温の上昇や干ばつの長期化のため、強くて丈夫なニンジン品種への需要が増加しています。西ヨーロッパ地域のクロップ・マネージャーであるRobert Schilderは、こう話します。「以前は北方系遺伝子のニンジンが栽培されていましたが、最近は大陸系に対する需要が増えています。スウェーデン、フィンランド、南部ポーランドを含む西ヨーロッパでのことです。」Schilderは続けます。「Natunaは大陸系ナンテスタイプなので暖かく乾燥した条件下でよく育ちます。気候変動によって、西ヨーロッパの国々では、これらの気候条件が増えてきています。このような中、力強く育つ品種Natunaが必要とされているのです。」alternariaやcercosporaのような病原体への強い抵抗性があるので、慣行栽培と有機栽培両方の生産者の間で人気があります。これは、有機栽培者にとって大きな強みとなります。慣行栽培者にとっても、全く作物保護剤を使用しないか最低限の使用で済み、科学肥料の使用も少なくなります。時間とお金の節約になり、サスティナブルでもあります。
東ヨーロッパ地域:保存性が良く高収量
ルーマニア、ブルガリア、セルビア、クロアチア、ギリシャなどの地域で、Natunaが急速に受け入れられていく様子が見られたため、東ヨーロッパの多くの国々ではNatuna品種に転換する必要があると考えています。東ヨーロッパ地域のクロップ・マネージャー、René Ballastはこう付け加えます。「以前は、晩性のナンテスタイプを栽培していた生産者が多くいた東ヨーロッパ北方の国々がシフトし、最近は大陸系タイプを選択する傾向が増加しているのも目の当たりにしています。」Ballastは続けます。「しかしそれだけが、東ヨーロッパの生産者の中でNatunaが強く求められている理由ではありません。何キロも生産していく中で、いかにNatunaが円錐または円筒の形状と表面の美しい滑らかさを保つかについても、生産者達は気づいています。つまり、この品種の詰まりの良さと揃いが、高収量を可能にしているのです。」
Natunaは大陸系ナンテスタイプなので暖かく乾燥した条件下でよく育ちます。
アメリカ地域:均一性、品質、生産性の完璧なバランス
気温の上昇と干ばつの長期化という生育条件に精通している、アメリカ地域のクロップ・マネージャー、Kevin van Schaikは話します。「中南部のアメリカで、Natunaは何年もの間非常に人気のある品種です。」van Schaikは説明します。「ナンテスタイプは、特にメキシコ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイで人気のタイプです。Natunaは、その均一性、品質、生産性の完璧なバランスによって、際立っています。それに加え、破損やひび割れに強く、表面が滑らかなため、洗浄や梱包後でさえも高品質が保たれていることがわかります。これらの特性は梱包出荷に向いています。」
Natunaには有機種子もあります
Bejoフランスのニンジン・クロップ・スペシャリストのMaxime Vielは話します。「Natunaは有機種子もあり、フランスでは有機種子のトップ3に入ります。この品種は有機市場の期待を上回ります。生産者や包装出荷業者はNatunaを主に砂質土壌で栽培します。Natunaは表皮が滑らかで、特に柔らかい土壌で高い収量を上げるだけでなく、抜群の貯蔵性と在圃性などの特性を持った有望な有機品種なのです。」
